イベント報告:差別について話してみようpart2 〜行動する〜

8月22日(土)に日本と米国を繋いだオンラインイベント「差別について話してみようpart2 〜行動する〜」が開催されました!

この「差別について話してみよう」は2回に渡るイベントシリーズで、Girls in Tech Japanの他に、B-LEAP(https://www.b-leap.com/)、Women in Music Japan(https://www.womeninmusic.org/wim-japan.html)、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(http://communityorganizing.jp/)、ちゃぶ台返し女子アクション(https://chabujo.com/)の共同イベントです。 Girls in Tech Japanからは、Co-Managing Directorの加藤愛子がボストンからファシリテーターとして、ロンドンから帰任したOperations Managerの張ロウがパネリストの一人として、参加しました! イベントページ:https://gitsabetsu2.peatix.com/

<はじめに>

冒頭、ファシリテーターの加藤から前回のイベントレビューと、Part2のイベント趣旨について簡単に説明がありました。

・社会構造から形成された差別があることがPart1で分かった。

・本日のイベントでは、改めて社会通念での差別があるかを再確認すると共に、差別に対してどう行動するべきか話していきたい。

・社会構造から形成された差別についてのデータ:
–日本での性差別(雇用差)
–米国での人種差別(賃金格差)
–日本での性的指向の差別(雇用差)
–日本での国籍・人種差別(雇用差)

<自己紹介>

各パネリストから本日のイベントトピックスに繋がる、それぞれの「行動する」ストーリーが紹介されました!

加藤)日本でGirls in Tech Japanを創設。その後、仕事の関係で米国ボストンへ移住。日本人コミュニティがたくさんある中で、在米日本人女性を支援する団体が無かったことから、B-LEAPを設立し、在米日本人女性たちの経済的充実・成功をサポートする活動をしている。

佐藤)米国ボストンで音楽家として活動する傍ら、音楽業界の女性たちが活躍しやすくするためにはコミュニティの存在が大切だと感じる。米国Women in Musicでの活動を通じ、日本でも業界環境を改善すべく、Women in Music Japanを立ち上げた。

張)中国生まれ、日本育ち。大企業で働く中で、新規事業の立ち上げ経験がある女性が少ないことに気付き、もっとビジネスを牽引する女性を増やしたいという想いから、加藤と一緒にGirls in Tech Japanを立ち上げる。

鎌田)自身の経験から、差別などに遭遇した時には声を上げることが大切だと感じ、ちゃぶ台返し女子アクションを立ち上げ。一人ひとりが声をあげ、社会を変えていけることを活動を通して発信している。

国松)幼少期を海外で過ごした帰国子女。現在は日本企業にて海外拠点の立ち上げに従事。多国籍チームを率いる際には、お互いの人種・文化・宗教などの違いを理解し合うことで、コミュニケーションが改善され、仕事のアウトプットも良くなることに気付く。

<パネルディスカッション:①組織・コミュニティで感じた差別>

パネリストから、業界・組織・コミュニティなどでの差別体験をお話いただきました。

佐藤)米国においては音楽業界の女性活躍についてデータ化されているので、裏方も含めて女性の割合が低い現状が分かってきている。たが、日本にはそういったデータがまだない。

音楽業界では、不本意に受ける性的な視線が多い。売れるためには手段を選ばない人もいるが、セクハラにどう対応すべきか悩んでいる女性が多い。

鎌田)自分の経験から、性暴力に遭ったのは自分が悪いと思ってしまう人がいると感じている。会社や組織内でのパワーの差が、性暴力被害に合う女性たちが声を上げにくい状況にしているのではないか。例えば、職務中に性暴力を受けてそれを組織に訴えても、組織自体が男性社会のため自分の訴えを聞いてもらえなかったり、状況が改善されなかったりすると思う。

国松)日本では未だに女性総合職が少なく、女性はサポート役だと認識している方々が多いと思う。また、日本企業は外国籍の社員に対する配慮が足らないと感じることもある。企業の多くはグローバル化をアピールしているが、まだ現場レベルではマイノリティ側への理解が足りていないと感じている。

張)私も日本においては女性のキャリア構築に対するバイアスや、外国籍の社員に対するバイアスがあると感じる。自分もキャリアとライフプランの考え方について「日本人らしくない」と言われてしまったことがあり、日本で育っているのに外国人だからという言われ方をしたのは悲しかった。

<パネルディスカッション:②差別の原因である社会構造>

加藤)社会は男性が優位に立つ構造になっているので、女性は人一倍努力が必要なことが多い。社会構造の変化のために行動していることはあるか?何かできることはあるか?

佐藤)音楽業界の問題点は意思決定者に偏りがあること。これをWomen in Musicの活動を通して解決したい。

また、日本においては、あまり議論する機会がなく、先生の言うことを聞くことが評価される。自分の意見を主張する環境があると、もう少し差別に対応する力が付くのではないか?

何か起こった時には常に思考停止せず、なぜを考えていこう。

国松)米国に短期留学していた日本の中学生たちと、米国のディスカッションベースの授業の面白さについて話していた時に、「日本の学校ではできない。やりたいと思っても自分たちだけで環境を変えるのは難しい。」と言われてとても悲しかったことがある。多種多様な意見に触れるためにも、日本でもディスカッションベースの教育が導入されると良いのではないか。

また、企業においては、ダイバーシティを目指していても数字ばかりを追っていて、本来ケアすべき当事者たちへの配慮が足りていないことがある。もう少し「なぜダイバーシティが必要なのか?」を改めて考えて欲しい。

張)私も同感。もう少し企業側には異文化を一生懸命受け入れようとしている外国籍社員の「心のケア」にも配慮して欲しいと思っている。

また、私は日本のメディアに対して、公平性のある報道をして欲しいと思っている。日本のマナーや文化を知らないだけなのに、対応できてないと「外国人はマナーが悪い」と一方的に報道されてしまっている。私たちは共存するためにどうしたら良いかをメディアは発信して欲しい。

鎌田)なぜそのような報道が生まれるかと言うと、報道する側が偏っているからだと思う。男性、日本人が中心。違和感のある報道があった際には、声を上げることが大切。もちろん良い報道があった際にも同じ。政治の世界でも同じ。自分が気になったことがあれば、メディアも政治家も世の中の声に敏感なので、メールやSNSなどで、どんどん声を上げると良い。

<パネルディスカッション:③実際に差別に遭遇したらどうする?>

加藤)では、実際に差別に遭遇したらどう行動すれば良いか?

鎌田)実際に声を上げることは怖いし、自分だけでは出来ない。コミュニティオーガナイジングジャパンという団体では、「まず人と話してみる→関係を作ってみる→チームを作る→戦略を作る→アクションする」という流れを推奨している。参考にして欲しい。

加藤)誰かが差別に遭遇している場面を見かけたらどうしたら良いか?

鎌田)第三者介入については、三つのDと呼ばれる行動トレーニングがある。DIRECT(直接介入する)、DISTRACT(気を逸らす)、DELEGATE(委任する)。これに加えて最近では、DOCUMENT(記録する)、DELAY(事後介入)などの手段が有効だと言われている。ぜひ参考にして欲しい。

国松)自分もDIRECTやDISTRACTなどで他人に助けてもらったことがある。また、遭遇した時に直接対応できなくても、後から発言者などに対して指摘することも有効だと思う。

佐藤)遭遇した時に対応できるかは、経済的被害が出るかどうかも影響していると思う。仕事の場で差別に遭遇した際に、「自分の仕事がなくなる、給料が減る」などの影響が出るのであれば行動できないと思う。そのため、事後介入などは有効に使えるかもしれない。

また、自分の経験を周りと共有するために、様々なコミュニティと触れ合うことも大切だと思う。

<質疑応答>

最後にYouTube上で参加者から質問を受け付けました!

Q1. 構造的な差別を受けている人たちの中には、自分が悪いと思ってしまう人がいる。そういった方が「社会を変えていこう」とエネルギーを外に向けていくためには、どうすれば良い?

鎌田)自分の問題は自分一人だけじゃないと思うことが大事。あなた一人じゃなくて、社会全体で起こっている問題だと気づくこと。また、社会的には、社会課題は変えられることを示していく必要があると思っている。

<最後に>

差別は自分自身が被害者にも加害者にもなることが、今回のイベントシリーズを通して気付けた思います。今回のPart2イベントで学んだ、「まずは誰かに話してみること」や「3つのD」などを参考に、差別に遭遇した時にアクションしていきましょう!

Girls in Tech Japanでは、今回共同開催した団体との連携を通じて、差別について気軽に話し合えるプラットフォームの構築を目指していきます。ぜひ今後も私たちの活動をチェックしてくださいね!

<イベントのお知らせ> Second class citizen 法律に書かれていないアメリカの人種差別

Black Lives Matterをはじめとした、アメリカでの人種差別の背景を日本語で学ぶイベントが開催されます!
どなたでも無料で参加可能です!

日時:2020年9月12日(土) 日本時間21時〜22時半

申込:https://blminsight.peatix.com/

※Peatixでお申し込みにいただくと、前日までにZoomリンクが共有されます。


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